「思っていた仕上がりと違う」を減らすための、トリミングのオーダー術を解説。写真の見せ方、長さの伝え方、してほしくないことの伝え方、当サイトのカットスタイル図鑑25犬種から集計したスタイル名の一覧、あいまいなNGワードの言い換えまで具体的に紹介します。
この記事の要点
- 1イメージの共有には「参考写真+残したい長さ(cm)+優先したい部位」の3点セットで伝える方法が役立ちます。
- 2「してほしくないこと」もあわせて伝えるのが有効です。外部の解説でも、短くしたくない部位や望まないスタイルを伝えるとよいとすすめられています。
- 3写真どおりにならない場合もあります。同じスタイル名でも、どこをどれだけ残すかで印象は大きく変わるとされるため、トリマーの提案も聞きながら決めるのがコツです。
- 4仕上がりに違和感があったら、次回に活かすために「どこがどう違ったか」を具体的にフィードバックしましょう。
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「思っていたのと違う」が起きる2つの原因
トリミングの仕上がりについて起こることがあるのが「思っていたより短くされた」「写真と違う」というイメージのミスマッチです。原因は大きく2つに分けられ、どちらも伝え方の工夫で減らせます。

原因1:言葉の解釈が飼い主とトリマーでずれる
例えば「短め」という言葉ひとつでも、飼い主は2cm残しをイメージし、トリマーは夏向けの5mm仕上げを想定している、ということが起こり得ます。「ふんわり」「かわいく」といった感覚的な言葉も同様で、受け取り方は人によって大きく異なります。言葉だけのオーダーは、悪気がなくてもずれを生みやすいのです。スタイル名を挙げた場合も同じで、外部の解説では、同じテディベアカットでもマズルまわりや耳の毛をどのくらい残すかによって仕上がりの印象は大きく変わる、と紹介されています。
原因2:毛質・毛量の個体差
もうひとつの原因は、犬ごとの毛質・毛量の違いです。SNSで見つけた写真の犬と愛犬では、毛の硬さや生え方が異なるため、同じカットをしても同じ印象にはならないことがあります。この2つのギャップを埋めるのが「具体的な伝え方」と「トリマーとの相談」です。
カウンセリングは遠慮しないでOK
オーダーの時間は、仕上がりの方向性を決める工程です。具体的な要望があるほど、仕上がりの幅は絞られます。どこまで細かく伝えてよいか迷うときは、「細かく言っても大丈夫ですか」とひと言確認してから話し始めると進めやすくなります。
オーダーの基本は「写真+長さ+優先部位」の3点セット
イメージを確実に共有するには、次の3点をセットで伝えるのがおすすめです。

1. 参考写真を見せる
なりたいイメージの写真を1〜3枚用意します。できれば愛犬と同じ犬種・似た毛色の写真が理想です。正面だけでなく横からの写真もあると、体のラインまで伝わります。
2. 長さを数字で伝える
「体は1.5cm残し」「足は今の半分くらい」など、cmや割合で伝えると解釈のズレが起きにくくなります。迷ったら「今日はやや長めに残して、次回調整したい」と幅を持たせるのも手です。
3. 優先したい部位・残したい部位を伝える
「顔は丸く残したい」「耳の飾り毛は切らないでほしい」「足先はすっきりさせたい」など、こだわりのある部位を明確にします。逆に「おまかせでいい部位」も伝えると、トリマーが判断しやすくなります。
+ してほしくないことも伝える
外部の解説では、「ここは短くしたくない」「このスタイルは望んでいない」といった避けたい方向を伝えることもすすめられています。したいことだけより、したくないことをセットで伝えたほうが、仕上がりの幅は絞られます。
スタイル名は、すり合わせの出発点として使う
写真と一緒に使いたいのが、スタイルの名前です。当サイトのカットスタイル図鑑には25犬種・110スタイルを掲載していますが、名称でみると48種類で、同じ名前が複数の犬種にまたがって使われています。下の表は、そのうち複数犬種で共通して使っている名前です。ただしこれは当サイトの掲載状況であって、サロンでの呼び方が同じとはかぎりません。名前は会話の出発点として使い、どこをどれだけ残すかは写真と長さで補うと、希望を具体的に伝えやすくなります。
当サイトのカットスタイル図鑑で、複数の犬種に掲載しているスタイル名(25犬種の集計)
| スタイル名 | 掲載している犬種数 | どんな方向性か |
|---|---|---|
| サマーカット | 19犬種 | 全体を短めに整える。ダブルコートの犬種では「要相談」としています |
| テディベアカット | 13犬種 | 顔まわりを丸く、ぬいぐるみのような印象に |
| パピーカット | 10犬種 | 全体を短めにそろえた、子犬のような軽い印象に |
| ナチュラルカット | 8犬種 | 毛の流れを活かして全体のバランスを整える |
| ライオンカット/まんまるカット | 各3犬種 | たてがみ風に残す、全体を丸いシルエットにするなど印象を大きく変える |
初めてのサロンでは「過去のカット写真」も有力な資料
初めてのサロンでは、3点セットに加えて「前回のカットで気に入った点・気になった点」を伝えると、好みが伝わりやすくなります。過去のカット直後の愛犬の写真は、同じ本人の実例なので、好みを伝える材料として役立ちます。スマートフォンに「カット直後」のアルバムを作っておくと便利です。
あいまいなNGワードと具体的な言い換え例
次のような言葉だけのオーダーは、解釈の幅が大きく、ミスマッチの原因になりがちです。具体的な言い換え例とセットで覚えておきましょう。
あいまいなオーダーの言い換え例
| あいまいな言い方 | 起きやすいズレ | 具体的な言い換え例 |
|---|---|---|
| 「短めにしてください」 | 想定より大幅に短くなる | 「体はバリカンではなく、ハサミで2cmくらい残してください」 |
| 「ふんわりかわいく」 | 方向性が人によって異なる | 「顔は丸いシルエットで、口まわりは目にかからない長さに」 |
| 「おまかせで」 | 無難な標準カットになりがち | 「テディベアベースで、耳は長めに残す形でおまかせします」 |
| 「いつも通りで」(初めての店で) | 「いつも」が伝わらない | 前回カット直後の写真を見せて「この状態に近づけてください」 |
| 「夏なのでさっぱり」 | サマーカット=丸刈りと解釈されることも | 「短くしたいので、何mm残しになるか先に教えてください」 |
数字が思い浮かばないときの伝え方
「1.5cmと言われてもピンとこない」という場合は、愛犬の体の毛を指でつまんで「ここから、このくらい残したい」と実物で示す方法があります。トリマー側から「これくらいですか?」とコームやバリカンの刃を当てて確認してもらえることもあります。その提示に対して「もう少し長く」「それでお願いします」と答えるだけでも、言葉だけのやり取りより伝わりやすくなります。
「切りすぎ」は戻せません
カット後に、その場で長さを足すことはできません。迷ったら長めに残してもらい、仕上がりを見てから次回に短くしていくほうが、やり直しがききます。特に初めてのサロンでは、大胆なイメージチェンジは避けるのが無難です。
部位別オーダーのポイント|顔・耳・体・足・しっぽ
仕上がりの印象を大きく左右するのは「顔まわり」です。部位ごとに、伝えると効果的なポイントを整理します。
顔まわり:印象を決めるいちばんのパーツ
丸顔にしたいか、すっきりさせたいかをまず伝えます。あわせて、目にかかる毛の処理(目の上を短くするか、流すか)と、口まわり(マズル)の丸みの好みまで伝えると、表情の仕上がりがぶれにくくなります。
耳・しっぽ:飾り毛は「残す」を必ず明言
耳は長さを残すか切り揃えるかを伝えます。耳の飾り毛やしっぽの毛は、一度切るとその場で長さを足せないので、残したい場合は必ず明言しましょう。しっぽはふさふさ残すか丸くまとめるか、全体のバランスも含めてトリマーに相談するのがおすすめです。
体・足:長さと仕上げ方法(バリカン/ハサミ)を指定
体は残す長さ(cm)と、バリカン仕上げかハサミ仕上げかの希望を伝えます。ハサミ仕上げは自然でふんわりしますが、時間と料金が増える場合があります。足は「足先を丸く残すブーツカット風」か、汚れにくい「すっきり短め」かを選びましょう。
すべてを細かく指定する必要はありません。「顔だけはこの写真の通りにしたい。あとは清潔に保ちやすい形でおまかせ」のように、こだわる部位とおまかせ部位を分けて伝えるのが、飼い主にもトリマーにも負担の少ないオーダーです。犬種ごとの定番スタイルは犬種別ガイドでも紹介しているので、参考写真選びに活用してください。
トリマーの提案とすり合わせるコツ
希望を伝えたうえで、トリマーから「その長さだと形が保ちにくいかもしれません」「今回はこのくらいにして、次回で調整しましょう」といった提案を受けることがあります。これは技術不足ではなく、仕上がりを見通したうえでのプロとしての提案です。外部の解説でも、個体差に応じてトリマーがスタイルを提案できるよう、希望と避けたい方向の両方を伝えるとよいとされています。

「今回はここまで、次回はこうする」の段階プラン
例えば、毛玉が多いと、ほどく作業に時間がかかり、その日に選べる長さの幅も狭まります。また、毛質が柔らかい子は写真のようなふんわり感が出にくいこともあります。希望と提案をすり合わせて「今回はここまで、次回はこうする」と段階的なプランを立てると、無理なく理想へ近づけます。具体的には「今回は毛玉のある部分を整えて短めにし、次回は2cm残しでお願いする」「まず全体のバランスを整えて、耳の飾り毛は数回かけて希望の長さに近づける」といった形です。ゴールのイメージを共有できていれば、1回ごとの仕上がりに一喜一憂せずに済みます。
仕上がりが違ったときの伝え方と次回への活かし方
その場で直せること・直せないこと
お迎え時に「イメージと違う」と感じたら、その場で確認しましょう。軽微な調整(目の上の毛をもう少し切る、左右の長さを揃えるなど)は、その場で対応してもらえるサロンもあります。大きな方向性の違いは、切ってしまった毛は戻せないため、次回への申し送りとして伝えるのが建設的です。
次回につながるフィードバックの3ステップ
- 1
まず良かった点を伝える
「顔まわりは希望に近い仕上がりでした」
- 2
違った点を具体的に伝える
「体はもう1cmくらい長く残したかったです」
- 3
次回の希望として共有する
「次回はこの長さを基準に伸ばしていきたいです」
カルテに要望を記録しているサロンもあり、具体的なフィードバックは次回以降の仕上がりに活きます。通うたびに好みが伝わっていき、「おまかせ」でも理想に近づけやすくなるのが、かかりつけのサロンを持つよさです。オーダーは1回で決めきるものではなく、回を重ねて育てていくものと考えると、気持ちも楽になります。
まとめ|理想のカットに近づく3つの結論
カットスタイルの頼み方について、結論を3点に整理します。
- オーダーは「参考写真+残したい長さ(cm)+優先部位」の3点セットに、「してほしくないこと」を添えて伝える
- 迷ったら長めに残してもらい、次回調整する(切った毛は戻せないため)
- 仕上がりの感想を具体的にフィードバックし、かかりつけサロンに好みを蓄積していく
伝え方のコツは、聞き取りが丁寧なサロンでこそ活きます。次の一歩として、カウンセリングを重視しているサロンをエリアから探し、初回は3点セットを準備して臨んでみてください。
よくある質問
トリミングの希望はどうやって伝えればいい?+
トリミングで写真を見せるのは迷惑?+
トリミングでおまかせにするのはあり?+
カットが気に入らなかったらやり直してもらえる?+
サマーカットを頼むときの注意点は?+
うちの子の写真、載せてみませんか?
「わんスタ広場」は、飼い主さんが投稿したカットスタイルの実例とふだんの愛犬フォトが集まるコーナーです。トリミング記録をつけると、次回サロンで「この感じで」と見せられて、広場への掲載も申請できます(無料)。
この記事について
- 執筆・編集: うちの犬スタイル編集部(犬のトリミングサロン検索サイトの運営チーム)
- 掲載サロンの表示基準: 当サイトの掲載データベースをもとに、Google口コミ評価などの公開情報を参考に機械的に表示しています(広告掲載順ではありません)。
- 料金・営業時間などは2026年7月21日時点の情報です。実際の内容は各サロンの公式情報をご確認ください。
- 愛犬の体調や皮膚の状態に不安がある場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。
- 調査方法: 特定サロン・商品の順位付けはしない。オーダー時の一般的なコツ(理想のカットスタイルの写真を持参して説明するとよいこと、雑誌やSNSを活用するとイメージが伝わりやすいこと、同じスタイル名でもマズルまわりや耳の毛をどのくらい残すかによって仕上がりの印象が大きく変わること、事前に担当トリマーと相談すること、短くしたくない部位や望まないスタイルを伝えるとよいこと、個体差に応じてトリマーが提案できること)は、外部の解説2件の記載に基づき、いずれも断定せず伝聞形で記述した。スタイル名とその掲載犬種数は、当サイトのカットスタイル図鑑(cut-style-catalog.ts)に掲載している25犬種110スタイルをスクリプトで全数集計したもので、名称としては48種類、複数犬種で共通する主な名前はサマーカット19犬種・テディベアカット13犬種・パピーカット10犬種・ナチュラルカット8犬種である。ダブルコートの犬種のサマーカットを要相談としていること、短く刈ると毛質や毛並みが変わることがあるとされることは、同じカットスタイル図鑑と犬種ガイド(breed-guides.ts)の記載に基づく。カットの長さに関する話は被毛そのものの変化までにとどめ、体に起きる変化を原因から説明することはしない。健康に踏み込む内容は専門家の監修が前提と考え本記事では扱わず、いつもと様子が違うと感じたときの動物病院への相談導線にとどめている。(調査日: 2026年7月21日)
参考資料・出典(2件)
- トイ・プードルのテディベアカットをプロが徹底解説!画像・動画つき(いぬのきもち(ベネッセ))・2026年7月21日確認
- トイプードルの人気カットスタイル 失敗しない方法もご紹介(みんなのブリーダー)・2026年7月21日確認
